低い危機管理意識

道北地域の自治体病院関係者と 総務副大臣との意見交換会
コロナウイルス対策で 参加者は事前にマスク着用を求める通知あり
傍聴者にも その場でマスクが配布された交換会
かの副大臣
「真剣な表情で話す皆さんに、真剣な表情で応えたい」と
ひとりだけ マスクの着用をしなかった
マスクして話す参加者の真剣な表情を マスク越しに想像しながら
自らはマスクなしで 真剣に対応するというパフォーマンス

某環境大臣が 対策会議を欠席したときに放った言い訳
「反省していることをわかっていただけなかったことを反省する」
わけのわからないリーダーもどきが 危機意識を軽視して
さも真剣に臨んでいますと 姿勢を見せる滑稽さ

事の発端は 国が過疎地医療の赤字体制解消を打ち出し
統合廃院の危機に瀕した地域の医療体制をどうするのか
そこが そもそもの協議の核心であり
ここで決まる話では あるまい
当事者は皆 病院の存亡をかけて 真剣にならざるを得ない
そんな当たり前の状況で 
マスク越しでは表情見えず 関係者との真剣な対応には 
マスクを外して 真剣な表情で応えたいとは 笑止千万

マスクを外すその前に
やるべきことがなかったのかを 
真剣に考慮すべきではないか
マスクを外したことで
真剣さがわかりましたと 参加者が納得したとしたならば
どんな集まりなのか 気が知れません

感染者は確実に 道内各地に拡散し 
道知事の初動のまずさが問われている
感染者には罪はないが ようやく発症地や年齢など 
具体的な情報が公開された
全く予想しなかった 中富良野町の小学生の兄弟までが罹患した
防ぎようのないコロナウイルス 流行真っ只中でのこの協議
かの副大臣 よさこいソーラン生みの親
格好つけて意気込んで 誠意を見せたいおもいの熱さ
ウイルスが踊らぬように 地方の医療体制強化に向けて
表情ではなく 態度でしっかり示すことこそ筋論なり
マスク外さずとも 真剣な協議ができれば問題ない
まずは防疫体制を 自ら範を垂れていただきたかった

後手に回った 政府の感染拡大を防止する対策も
ようやく 基本方針の整備の策定を指示した
「重症化防止を中心とした医療提供体制を早急に整える必要がある」
協議したのは 真逆の地域医療体制の統廃合 
道内で 医療提供体制が不整備の過疎地の住民は 
ウイルスの罹患すらわからずに 
売薬飲んであきらめなさいということか
日々の病気の治療と緊急事態への対策が喫緊に求められる
過疎地域の基幹病院の存続と医師の確保こそが 
いま改めて問われているのだ

北海道は いま緊急事態の不気味な幕開けを迎えた
せめてマスクで 飛沫が飛散しないよう
最低のエチケットを 呼びかけているのです
私だけは大丈夫という確証は 誰にもありません
同郷のよしみで どうぞご協力ください  

〔2020年2月23日書き下ろし。いまさら何をか言わん。重大な局面をつくったのは誰なんだ。医療提供体制といいつつ、一方で自治体の赤字の病院潰す相談ぶっている。このちぐはぐな政策がさらなる深刻な事態を将来引き起こすだろう〕

付記
首相、新型肺炎「重要な局面」 対策基本方針策定を指示
新型コロナウイルスについて、安倍晋三首相は23日に開かれた政府の対策本部の会合で、「国内の複数地域で感染経路が明らかではない患者が発生している。感染拡大を防止するうえで重要な局面だ」と述べ、今後の対策を整理した基本方針を策定する考えを示した。市中感染が懸念される中、蔓延(まんえん)期に向けた対応策の整備を急ぐ。
感染者総数は22日午後10時時点で769人。首相は会合で、「重症者の発生を抑制する観点から、重症化防止を中心とした医療提供体制を早急に整える必要がある」と指摘。患者数増大に備え、加藤勝信厚生労働相を中心に基本方針を整備するよう指示した。
同対策本部の開催は18日以来5日ぶり。
集団感染が起きた大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客だった栃木県内の60代の無職女性がウイルス検査で陰性と判断されて下船した後、22日に陽性が確認された。また、必要な検査をしないまま同船から下船した乗客が23人いたことも明らかになるなど同船での感染防止策の妥当性が問われる事態も起こっている。(朝日新聞社 2020年2月23日)