夏の終わりに

唐突な辞任表明
散らかした後の始末は
きっとゆるくはない
火中の栗を拾うのは誰だろう

友は積み上げてきた熱いおもいを
若い世代に継いでゆく
きっと意気に感じ動くだろう
そこに確かに人は育っている

書き続けた原稿も
紆余曲折の末に目処が立つ
きっと喜んでくれるだろう
師との共生が同行(どうぎょう)に似る

1年経っても治らぬ腰痛
次から次へとガタがくる
きっと休めとサインが出てる
でも退屈の虫とは凄く仲が悪い

今夏の終わりに
意地を張らず
たじろがず
卑屈にならず
悲観せず
座して世を見るのは
幸いか

〔2020年8月29日書き下ろし。夏の終わりのこころのメモ〕